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弁護士相談を24時間対応で受け付ける「電話代行業」のメリット【2023】

弁護士に相談したい人が、深夜・早朝でもたくさんいる理由

弁護士の相談

トラブルに巻き込まれた人が弁護士に相談したいと思うタイミングは、24時間、365日で常にありえます。なぜなら、法律問題が発生するのは時間帯を問わないからです。特に、プライベートの場面における法律問題は、昼間・深夜・早朝、平日・休日など、時間帯やカレンダーなどの事情は関係なく発生しています。ここでは、具体的にどのような法律問題があるのかについて紹介します。

#深夜・早朝に対応すべき可能性がある法律問題
日時を問わずに緊急対応をしなければならないケースとしては、交通事故や不当逮捕、DV、児童虐待などが挙げられます。また、夫婦の一方が子どもを連れて逃げ、一方的に配偶者へ離婚を突きつけて単独親権や養育費を請求することも決して珍しくありません。当事者だけでなく、その家族や目撃者も緊急で弁護士などの専門家に相談したいと感じることもあるでしょう。

また、世の中には緊急とまではいかなくてもさまざまな法律問題が日々起きています。なかには、深夜に寝る前や休日のゆっくりとしているひとときに、振り返ってどうしても今すぐ弁護士に相談したいと思う人も少なくありません。そのため、弁護士も「平日の昼間しか営業していません」といった殿様商売のような対応をするわけにもいかなくなります。

#ビジネス問題で深夜・休日対応が必要な場面
ビジネス上のトラブルは、平日の昼間にのみ発生するとは限りません。なぜなら、人々のライフスタイルの変化によって、コンビニや飲食店など24時間365日営業のビジネスモデルが日常に浸透しているからです。こうした業態では、深夜・休日など責任者の目に届かない時間帯でも問題が発生する可能性があります。例えば、近年ではSNSなどで目立ちたいからなのか、法律違反となるようないたずらの写真や動画をアップして、ニュースになることも多い傾向です。いたずらの内容によっては、業務妨害などの刑事事件に発展しかねないため、自社でトラブルが発覚した場合は深夜や休日でも「今すぐ弁護士に相談して対処したい」と考える企業も少なくありません。

ほかにも、運送業や警備業、インフラ業、歓楽街、エンターテインメント業界などは昼夜を問わず、休日でも稼働し続けている業態は多い傾向です。例えば、日曜日の遊園地で利用者と警備員で小競り合いになって、傷害事件に発展したり、歓楽街なら夜間にぼったくり事件が発生したりすることもあるでしょう。人と人が関わるところにはトラブルがつきものですが、そのトラブルに法律的な意味合いが含まれる場合は、弁護士の出番です。

#埋もれた需要を確実にすくい上げる24時間相談
上述の通り、どの時間帯であっても「弁護士に相談したい」と思う人の需要は、途切れることはありません。なかには、深夜・早朝に相談できないことでトラブル被害にあっても泣き寝入りする人もいることは押さえておくとよいでしょう。また、一連の司法制度改革によって、国内の弁護士人口は増え続けていて業界内の競争が激化しています。日本弁護士連合会の「弁護士白書」によると、2000年の弁護士人口は1万7,126人でしたが、2021年には4万3,206人と増加傾向です。弁護士にとって、法律相談をしたい人の需要を少しでも取りこぼすことは、経営上の死活問題にもなりかねません。なぜなら、法律相談窓口を24時間受け付けているライバル事務所にクライアントを奪われる可能性があるからです。

24時間対応の弁護士相談におけるリスクと運営維持の難しさ

常に法律相談ができる窓口を開けておけば、法律事務所に対する信頼感や安心感を高めることができるため、相談後に正式な依頼につながる可能性も高まるでしょう。24時間対応の法律相談窓口で、今まで取りこぼしてきた弁護士需要をすくい上げることで法律事務所の経営も安定しやすくなります。とはいえ、決して簡単な取り組みではありません。ここでは、24時間対応の法律相談窓口の運営や維持の難しさ、リスクについて解説します。

#運営コスト増加のリスク
人件費や光熱費などの運営コストが増します。また、1日8時間労働とすれば、少なくとも3交替制にしなければなりません。つまり、所属する弁護士は最低でも3人は必要です。ただ、平日の昼間には重点的に人員を配置したり、誰かが病欠や緊急の用事で対応できなく事態を考慮したりすると、5人以上は確保しておきたいところでしょう。法律事務所のなかには、法律知識が豊富な事務員(パラリーガル)が所属している場合もあります。しかし、弁護士資格がなければ有料で法律相談を受け付けられないため、パラリーガルでは対応ができません。必ず弁護士を数人確保する必要があるため、人件費がかさみます。

また、電話などで最初に相談を受け付けて弁護士につなぐ役割の事務員も、3交代制にしなければなりません。弁護士と同じ理由で、事務員3人だけでは24時間対応の態勢を維持することは難しいため、余裕の人員がさらに必要です。さらに、事務員を深夜や休日に出勤させる場合、労働基準法に則り給与は割増しで支払わなければなりません。事務員だけでなく、月給制の所属弁護士に対しても同じように割増し給与の支払いが必要です。こういったことも、人件費を高騰させる要因となります。また、深夜や休日も事務所を開けておく場合は、照明を常時つけたままになるため、光熱費も高騰する原因となるでしょう。

#コストをかけても相談者が現れないリスク
多額のコストをかけても、費用対効果の面で採算が合うとは限りません。なぜなら、深夜から早朝に緊急の法律相談をしなければならない人は、世の中にそれほど多くないからです。また、緊急の用件だからこそ、相談者は複数の法律事務所をじっくりと比較検討している時間はありません。そういった背景を考慮すると、ネット検索してホームページなどが上位表示される24時間対応の法律事務所に相談が集中する可能性が高いでしょう。つまり、後発で24時間対応の相談窓口を開設しても、ほとんど相談が寄せられないリスクもあるのです。

それでも集客を図ろうとすれば、SEO対策(ネット検索での上位表示対策)を講じる必要があります。もし、SEO対策を専門業者へ依頼する場合は、さらにコストがかさんでしまい、24時間相談を続ければ続けるほど赤字が大きくなる悪循環にも陥りかねません。そのため、24時間相談窓口を開ける際は費用対効果のバランスに細心の注意が必要です。

深夜や休日でも弁護士資格者が直接電話に出られれば、事務員の人件費はカットできます。また、自宅待機でも構わないことにすれば、事務所の光熱費も削減できるでしょう。ただし、弁護士の人件費そのものが高いですし、その割に相談者がほとんど来ないのでは弁護士の待機時間ばかりが長くなります。これでは、結局採算が合わず赤字経営となるリスクが高くなりかねません。

法律事務所もほかの企業と同じように、利益を上げ続けなければ事業を維持できないことは理解しておきましょう。ただし、あまりに費用対効果のことばかり気にしていると、「社会生活上のトラブルから人々を救う」という弁護士本来の使命がおろそかになる可能性もあります。このような多岐にわたる問題を内包しているのが、24時間法律相談窓口における運用の実態なのです。

弁護士相談の24時間対応を実現させる「電話代行」のメリット

メリットとデメリット

弁護士に24時間いつでも法律相談できる態勢を実現するには、電話窓口の受付を電話代行の専門業者に依頼し外注する方法が有効です。ここでは、電話代行業の外注で得られる3つのメリットを紹介します。

#運営コストの削減が期待できる
電話代行業を外注することで、運営コストを引き下げられる可能性がある点は最大のメリットといえます。なぜなら、電話代行業はコスト削減などによる費用対効果の向上を徹底しているからです。電話代行業は、「24時間365日の電話対応」「法律相談窓口の対応」「通販購入」「クレーム対応の受付」など多種多様な業者から依頼を受けています。そのため、人件費や光熱費などのコストを最大限に活かして利益に変えることでき、合理化が進むことで外注費用を安く維持できるのです。電話番号は、法律事務所のものをそのまま使い、転送機能を使って電話代行業者につなげることもできます。

#事務所スタッフの負担を軽減できる
事務所に誰かが常駐したり、深夜も事務員が電話対応したりする負担がなくなることも大きなメリットの一つです。日本の法律問題であれば、日本語さえ話すことができれば電話受付の場所はどこでも問題ありません。そのため、人件費が低い地域の外注業者に依頼できれば、さらにコストダウンできる可能性があります。法律事務所のスタッフによる電話の対応負担を軽減できるため、平日の昼間などのコアタイム業務に集中してもらうことができるでしょう。

#トレーニングなしで導入できる
電話代行業者のオペレーターは、電話対応のプロフェッショナルです。訓練された対応技術を持っているため、電話代行へ依頼したほうが法律事務所の事務員が対応するよりもスムーズなコミュニケーションが期待できます。また、トラブルを抱えた人の高ぶった精神状態を電話対応の力で和ませられる可能性もあるでしょう。最初の電話対応が良く、第一印象で好感を与えられれば、事務所全体への信頼感も上がりやすくなります。相談者の満足度が向上すれば、相談後に正式依頼へつながる確率も上がるでしょう。

なかには、法律事務所の電話代行を多く経験しているオペレーターもいるため、専門用語をよく理解しているケースもあります。その場合は、訓練やレクチャーの必要性は低くなるため、即戦力として電話対応窓口に入ってもらうことができるでしょう。法律用語は、熟語が多く言葉づかいが独特で、会話だけでは別の言葉と誤解してしまうおそれがあります。内容を理解していないオペレーターの場合、弁護士へつないだときに相談者が再び同じ説明を繰り返さなければなりません。

法律用語を知っている相談者とも円滑なコミュニケーションを取って、ストレスを与えないためには、法律事務所の電話代行経験がある業者やオペレーターへ依頼するのがおすすめです。離婚・交通事故・相続など、法律問題の内容や意味が、ある程度頭に入っているオペレーターには、マニュアル通りでない臨機応変な対応や、優しい言葉かけも期待できます。

自動音声やAI(人工知能)を使ったボイスボットで受け付けるデメリット

人工知能・AI

法律相談窓口の電話対応で、さらにコストカットを図るためには、自動音声を用いる方法もあります。顧客は、プッシュボタンで希望などを選択したり、電話番号などの情報を入力したりすることが可能です。そのため、前もって最低限のコミュニケーションや情報収集を行えることが自動音声のメリットといえます。通販業者や大手企業のコールセンターなど、多くの顧客に対応しなければならない場合は、自動音声も効果的ですが、法律事務所にとってはメリットばかりではありません。ここでは、自動音声やAIなどを採用する際のデメリットなどについて解説します。

#自動音声のデメリット
法律事務所には、深刻な法律問題を抱えた人々が早期解決を求めて電話をかけてきます。寄り添って話を聞いてほしい状況下で、自動音声が聞こえてくると機械的で冷たい印象を与えてしまい、弁護士への第一印象も悪くなる可能性があるでしょう。そもそも、法律問題はプッシュボタンで選択できるほど、悩みをシンプルに分類できるものではありません。選択肢に当てはまらないトラブルも多く、複数の法律問題にまたがっている場合もあります。そのため、法律事務所の相談窓口に自動音声は適しているとはいえません。

#法律事務所にボイスボットはおすすめできない
AIを使ったボイスボットであれば、プッシュボタンを使わなくても音声だけで、事前に相談者とある程度のコミュニケーションを取ることができます。「AIで音声を文字に変換する」「文字での質問に回答する」「文字を音声に変換する」といった技術は、急速に進歩していることも事実です。そのため、相談者との第一段階のコミュニケーションは、ボイスボットでも十分に対応できる可能性があるでしょう。しかし、法律事務所での相談窓口にボイスボットを採用するのは、おすすめできません。

#ボイスボットのデメリット
ボイスボットの音声は、自動音声と同じ理由で機械的な冷たさを与えてしまう可能性がある点がデメリットです。もし、ボイスボットの音声ややりとりが、相談者にとって違和感を覚えるようなものでなければ、法律事務所でも採用できる望みはあります。ただし、その場合は、最先端のAI技術を導入することになるため、コストカットにつながるかは未知数です。この場合、技術的に発展途上の機械を頼るよりも、経験豊富な電話代行サービスに依頼したほうが確実といえます。

電話代行サービスの注意点

電話代行業の外注は、メリットばかりではありません。ここでは、電話代行業の外注サービスを依頼する際の注意点と選び方について解説します。

#法律相談に適切に応対できる業者ばかりではない
電話代行のオペレーターは、あくまでも最初の電話対応を印象良くスムーズに行い、依頼元へ確実に電話を取り次ぐことに特化したプロフェッショナルです。法律相談の窓口対応など専門知識を求められても、適切に対応できるオペレーターは決して多くありません。場合によっては、業者から追加料金が求められる可能性もあります。外注の条件によっては、法律事務所の事務員に対応してもらったほうがスムーズでコストもかからないことも十分に起こりえるのです。電話代行業者は、それぞれに得意分野が異なります。法律相談業務の知識や経験があるかは、前もって業者に確認し、できれば根拠や実績も示してもらうようにしましょう。

#個人情報を適切に扱ってくれる業者ばかりではない
弁護士には、厳格な守秘義務が課されています。法律相談では、他人にできるだけ知られたくない非常にデリケートな個人情報を扱っているため、なるべく情報管理が厳重で外部に漏えいしない電話代行業者への依頼が重要です。そのため、例えば以下のような業者を選ぶようにしましょう。

・プライバシーポリシー(個人情報の取り扱いルール)をホームページなどで公開している
・一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が運営している「プライバシーマーク」を取得している

#料金体系によってはコスト増になるおそれ
電話代行業者の料金体系にも注意が必要です。電話対応の本数に応じて料金が加算される「従量制」や、電話対応の本数に関係なく料金が一定の「固定月額制」などがあります。深夜早朝の時間帯で相談の電話が1本かかってくるかどうか……という頻度であれば、従量制のほうがお得です。ただ、法律相談が好評で口コミが広まったり、ホームページの検索表示順位が上がったりするなどの原因で、相談件数が急増する可能性もありえます。逆に、なんらかの原因で急速に相談件数が減ることもあるでしょう。料金体系の選択をあとで変更できる業者を選んでおけば、相談需要の増減にも柔軟に対応できます。

このように、弁護士に24時間法律相談ができる窓口を開設する手段の一つとしては、電話代行サービスが有効です。上手に活用することで、コストカットなどの面で経営を安定させることも期待できるでしょう。ただし、利用する際はメリットやデメリットもあるため、注意点に気をつけながら依頼先を選定することが必要です。

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